驚いたことに約10年前130社近くあった組合員数は、現在69社までに激減した。
そのこと自体、業界の体力低下を物語っているように感じるが決してそうではないのだ。
単なる体力低下ではなく、他業界に比べて中小企業が努力してことに起因すると思う。
130社当時、組合での札幌の印刷市場規模は2,000億円と記憶している。
うち当時の組合企業の売り上げ総額は、市場の半分近くは占めているような気がする。
2010年、札幌の印刷市場規模は多分当時の1割~2割位の縮小幅で留まっているのではないだろうか?
一方で組合企業の売り上げ総額は、全体の1割~2割程度に低下し、
組合に所属しない印刷会社の売り上げが大半をしめていると推測する。
これは大手印刷会社が組合を相次ぎ脱退し、組合の存在意義が問われている。
印刷業界は、合併や統合、連携が極めて少ない。だから、規模の拡大が望めない。
アメリカの印刷業界では10年前から生き残る策として規模の拡大を提唱してきた。設備の拡充ではなく、スケールメリットを中心に、コスト競争力、ITやDTPの技術革新、若い社員の採用を可能にする組織力、環境などへの対応などで、顧客から求められる厳しい要求を乗り越えることが出来ると提言してきた。
このグラフは、何を物語るだろうか?
印刷業界の動向・現状・ランキングなど-業界 動向サーチから転用させていただいたグラフだ。平成20年は減少したが、おおよそは成長市場となっている。 これは、合併や統合、連携を進める印刷上場企業の数値を基にしたグラフだからだ。
上記の売り上げは、凸版印刷、大日本印刷、トッパン・フォームズ、共同印刷、日本写真印刷、図書印刷、廣済堂、竹田印刷、共立印刷、光村印刷、朝日印刷、ウイルコ、野崎印刷 紙業、三浦印刷、サンメッセ、セキ、東京リスマチック、三光産業、宝印刷、トーイン、平賀、総合商研、光ビジネスフォーム、福島印刷、光陽社、カワセコン ピュータサプライ、ソノコムの計27社 平成21年3月決算時(他時期決算企業あり) 各社有価証券報告書より作成したものだからだ。
また、印刷業界は寡占化がすすんでいる。
グラフを見ると大日本、凸版が突出していることが明らかだ。
しかし、彼らが主として売り上げの柱の一つとしてきたのは出版分野。
この出版が年々大きく落ち込んでおり、私たち中小企業にも今後影響がでてくると推測する。
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