2011年11月4日金曜日

東日本大震災 GPN応援プロジェクト 第三弾 「被災地支援を考える視察会」に参加しました。

2011年11月4日〜5日、グリーン購入ネットワークが主催する東日本大震災 GPN応援プロジェクト「被災地支援を考える視察会」に参加しました。総勢27名で、東京を新幹線で出発し、2日間の視察を行いました。震災から7ヶ月が経過し、必死で復興を果たそうとする現地の企業や人々と、なかなか震災復興計画が進まない政府や県の対応は、期待と裏腹に大きなギャップが生じており、参加者は直接関係者から要望や怒りなどを直接聞くことができ、今回の視察は大きな成果となったのではないかと実感しました。

今回のコーディネート役を引き受けたくれたみやぎグリーン購入ネットワークの山岡事務局長や高田さんは、忙しい中視察の段取りを丁寧に行なってくれました。本当にありがとうございました。今回は、グリーン購入ネットワークの会員企業を中心に6団体を視察しました。

<第一日目>
仙台市の小林部長から、瓦礫の分別回収など復興が順調にすすんでいる状況を説明いただきました。
富士ゼロックス宮城の大堀役員からは、1.従業員の安全確保 2.社会貢献 3.お客様との連携・強化などについて、貴重なノウハウのお話を頂戴しました。また、経営トップの判断が重要であることを学ぶことが出来ました。下記は、会社に寄せられた全国からの応援メッセージ。
 株式会社吉岡の初谷専務は、会議室が小さいということで、即席でバスの中にプロジェクターを設置。座ったままで、パワーポイントによる説明を受けました。
その後、蒲生にある蒲生干潟を見学。震災や台風によりそれまでと川の流れが変わり、直接海に流れるようになってしまいました。そのため、汽水湖(海水と淡水が入り交じっている湖)から、淡水湖へと変化し、貝類など生態系が大きく変化しているため、しっかりと定期的に観測していくと仙台市の金田さん、佐藤さんよりご説明をうけました。 
夕方、南三陸のホテル観洋へ移動。女将の阿部様から1階、2階が被災したにも関わらず避難所として600名を受け入れたこと、民間ホテルがなかなか避難所としてすぐに認定してもらえなかったことなど様々な苦労話を拝聴しました。 特に、震災直後は道路が通行止めになりホテルは孤立。外部から支援が届くまで一週間かかると予測し、少ない食料で避難者と乗り切る苦労と、その判断力、指導力には、大変感銘いたしました。(実際には、5日目に物資が届いたそうです)
<第二日目>
翌朝には、阿部副社長や女将を始め、社員の方々に見送られ、温かいホスピタリティに感動いたしました。
南三陸町に移動し、「みなさん、高台に逃げて下さい!」と最後まで町民のために呼びかけた遠藤さんなど亡くなられた方々。建物の前で一礼し、ご冥福を祈った。 

遠藤さんはまだ新婚だったそうです。

その後、気仙沼へ移動。株式会社阿部長の武田復興準備室室長より命を分けた一瞬などのお話をいただきました。チリ地震の経験から、車で逃げようとする若手社員のキーをすべて取り上げて、全員で高台に避難して助かったことなど経験に基づく指導力に大変感動しました。
視察の最後は、気仙沼のふかひれ製造の株式会社石渡商店。若干30歳の若い石渡専務は、しっかりとした好青年で、震災当時の状況判断、工場の復興計画に悩む父・社長を安心させるために兄弟で立ち上がって頑張ろうとした話、仮工場を7月に高台で立ち上げ操業を早々に開始したことなど、素晴らしい青年の生き様に一堂、感心しかりでした。来年完成する、新工場の資金も県の資金、気仙沼市被災地支援ファンドなどで捻出し新しい社屋と機器で本格的に再開するそうです。

最後に主催者をお手伝いした一人として、視察会を開催した意義を多くの参加者より感じてもらったことこと、また、私自身も明日の経営のために大変勉強をさせて頂いたこと、本当に関係者の皆様に深く感謝申しあげます。

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