2005年7月13日水曜日

中国でもセキュリティーや個人情報保護法対策

大連のIT企業や印刷業界にかかわる関連企業を3日間多数見学した。

魅力ある写真をアップしたいところだが、これがまた撮影そのものを禁止する場合がほとんであった。
日本から仕事を受注している関係上、日本と同じように情報漏えいを防止するために対策をとらなければいけない。

・部屋ごとにセキュリティーカードで入退室している。
・個人ごとにIDカードを所持している
・外部者に入退室の記録を書かせている。(視察中台帳は目にしたが、一度も書かず)
・仕事内容の撮影は一切禁止。(部屋にも入れない。ちらっと覗く程度)

写真はインフォデリバの看板。世界中のデータエントリーを行う会社で、中国内は5箇所あり、大連は日本向けの入力センター業務を行っている。
ベネッセや大手金融機関など様々なクライントのリクエストに応じた日本語入力を行っている。我々印刷業界でも名簿入力など個人情報に関しての依頼が今回 の目的だ。

撮影禁止のため、部屋の様子をビジュアルで表現できないが、パソコンがズラッと200台以上並びキーボードの音がパシャパシャと部屋中に鳴り響く。
郵便番号、住所1、住所2、氏名を打ち込むのにわずか数秒。30秒もあれば、5~6人の入力が終わる。ざっと見て日本の生産性の3倍~5倍以上。

ほとんどが20台前半の女性で(これも撮影できないのが残念)、見た感じ田舎の日本の女の子という感じで、日本の風景と変わらない。
彼女たちは、日本語検定2級と会社内の教育プログラムを義務付けられているらしく、文字変換を見ていても、使い方が日本人より数段上だ。
難しい漢字は、すぐさまIMEパッドの手書きモード(windows用)で漢字を調べる。単語登録も頻繁に使い、よく使う熟語や社名などを瞬時に入力す る。
マウスは多用せず、→←↑↓やファンクションキーが主体だ。

会社ごとに特色があるが、入力を補助するためのエントリープログラムを自社で開発しているのが、すごいと思った。
また、DTPソフト(インデザイン、エディカラー)を使用して、手書き原稿からページアップをする仕事やイラストレーターで封筒や名刺の版下、フォト ショップで写真のきりぬ抜きなどを行う様子は、普段我々が行っている業務を数倍も効率よくやっているように見える。
ここでもまた、多くの工員が、マウスでの作業を極力減らし、ファンクションや数値入力で作業をする姿が多かった。キーボード入力はすべて日本語(かな入 力)なので、日本語が読書きできることは当たり前になっている。
本人たちも、ベース給に作業に応じて支払われる能力給のウエイトが高いため、生産性をあげることに必死だという。しかも、品質が悪いと評価が下がる仕組み らしい。

以前から見たら、都会に変身し、飛行機も多くの便が飛び近くなった中国。
今回の出張で、ものすごいスピードで、そして想像をはるかに超えた内容で変化していることを体感した。

百聞は一見にしかず。まさにこのためにある諺だ。

20050730日(旧楽天のブログ サイトより転記したものです)

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