2011年4月16日土曜日

会議やイベントのCO2測定ツールキットが完成しました。無料ダウンロード可能です。

1年がかりで、ようやく完成しました。
http://www.sapporo-convention.net/toolkit/index.html
内容は、

○目的
コンベンションやイベントについては、開催される規模や人数、日程などにより異なりますが、関係者の移動、施設の利用、宿泊、交通など多大な環境負荷(エネルギー、CO2、廃棄物など)が伴います。しかし、それらの環境負荷はどれくらいのダメージで、どれくらいのインパクトなのか?それを計算することは多大な労力を伴う、大変な作業でした。最近では、各分野における環境負荷をCO2に換算した数式が研究され、使用した電力や移動方法・距離などの数値情報が入手できれば、計算が容易となりました。環境配慮型コンベンションの環境負荷を測定する「会議やイベントのCO2測定ツールキット」(以下ツールキット)では、これらの負荷の大きさについて、数値を入力しCO2に換算することで、「会議やイベントにおけるCO2の見える化」を目的にしています。
同時に、会議やイベントにおけるCO2の見える化により、前年度の比較における環境負荷低減、計画時における環境負荷低減、実施時における環境負荷低減など少しでもインパクトの少ない開催の実現を目指し、多くの方が削減のシナリオを作成することを目指しています。

○対象(当ツールキットの利用者)
コンベンション施設、ホテル、運営者、参加者、主催者、その他 会議やイベントに関わる関係者

○量的に計測する意義
環境配慮行動には環境への情熱や想いが重要です。しかし定性的な「地球にやさしい」「次世代のために」「環境にやさしい」だけではどのような製品や行動が環境によいのかの比較や、環境項目の複雑な絡み合いやトレードオフのある状況では十分に説明できません。本ツールキットでは、定量的に算出するLCA(ライフサイクルアセスメント)の視点を導入しました。LCAは対象製品やサービスの原材料のサイクルから最終処分に至るまでライフサイクル全体の環境側面をすべて網羅して扱う手法です。
環境負荷の算定対象は、展示物、会場設営、試供品、飲食物、購入品、ユーティリティ、レンタルリース品、警備・ボランティアなどのサービス、移動に係る交通サービスなど多種多様の物品、サービスが含まれる範囲が広く、そのためイベント特有の計算法や、原単位(計算根拠となる単位)を用意しました。

○ツールキットの利用対象
本ツールキットの利用対象者及び積算対象者は、参加者・主催者・出展者・来場者・事務局・講師などの関係者です。(ここでは、主体と呼ぶ) それぞれの主体の「当事者」の視点から環境負荷の削減努力や削減方法を示す動きにつながることを目的に、各主体者全般を対象としている。

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